地下室に悩ましげな声が満ちている。奥にある書斎でふたりの人影がまぐわう。
クラウドはほぼ全裸の状態で痣だらけの身体を晒し、
一方でセフィロスは着衣を乱すことなく汗一つかいていない。
異様な状況下、クラウドの股間にセフィロスは顔を埋め、口淫に没頭していた。
「ひゃん……あぁう…あは…ぁんっ……」
思考を放棄し理性を飛ばしている所為で、
クラウドの口からは生理的快感の喘ぎが堰き止められることなく漏れ出して、
痣と鬱血痛々しい肢体を無意識にくねらせている。
ひとしきりクラウドの中を味わいつくしたセフィロスは、
戯れに生まれて初めて男のモノを口に含んだ。
するとクラウドの腰がぴくんと跳ねて、聞いたこともない艶やかな嬌声を零したのだ。
その瞬間、セフィロスの背筋をこれまでにない感覚がゾクゾクッと這い上がった。
苦悶の呻きを聞いたときの嗜虐心とはまた違う悦び。
甘い声をもっと聴きたくて、まるでミルクを飲む赤ん坊のように夢中で愛撫をし続けた。
舌で根元から裏筋を通って先端まで舐め上げて、何度も往復させる。
透明な愛液が滴ると、ピンク色のつるんとした先端にちゅ、ちゅっとキスをして吸い取っていく。
カリ首の部分まで口に含んで、唇をキュッと締めながら
顔を引いて先端までを愛撫するのを繰り返して、唇の柔らかな感触を存分に味わわせる。
セフィロスの口淫は巧みだった。セフィロスが望むままにクラウドはよがり、
快感に打ち震えて何度も絶頂に導かれた。
「あん…あぁん……はぁ…んんぅ……ひぁっ…!」
何て甘美な声……こんな蟲惑的な声、他に知らない。
その声に誘われるように喉の奥までクラウド自身を迎え入れる。
頬をすぼめて大きく吸い上げ、律動のように頭を動かして舌と頬の粘膜で擦り上げる。
そしてまたクラウドのものは今にもはちきれそうなほどになって、
滲む愛液が次第に苦味を帯びてくる。
「…ひゃ…あん…あッ…ア!……アアァッ!!」
大きく震えて幾度目かの絶頂を迎える。吐き出された快感の証明を
セフィロスは躊躇い無く飲み下す。口の中のモノが余韻でぴくっぴくっと震えているのが
セフィロスの欲望に火をつけた。クラウド自身から口を離すと、
セフィロスは自らの張り詰めたモノをクラウドの半開きの口に押し付けた。
「いっぱい気持ち良くしてやったからな、オレもしてもらわないと不公平だろう?」
強引に顎を開かせてねじ込んだ。奥まで咥えさせられてクラウドは苦しげに眉を寄せる。
だが心を閉ざしているクラウドにはセフィロスの言葉が分からないのか、
咥えたまま全く動かない。
「舐めることすら出来ないのか?…なら勝手にやらせてもらう」
腰を引いて、一気に突き上げる。ひくひくする喉の奥が先端にあたって、
クラウドの苦悶する表情とくぐもった悲鳴が相まり、セフィロスはますます腰を激しく揺らす。
「苦しいか?…ふふ、苦しいか…?」
愉悦の表情で何度も喉を突くセフィロス。……だがある瞬間突然無表情になったかと思うと、
その動きがぴく、と止まった。
「…………」
クラウドの舌が、確かに動いている。それはほんの小さな動き。
しかしこれまで決して意識的に動くことの無かったクラウドが、
セフィロス自身をゆっくりと舐めている。力なく開いたクラウドの瞳からは何の表情も伺えず、
ただ生理的な涙だけがぽろぽろと双眸から零れ続けていた。
「……下手だな」
しばらく押し黙っていたと思うと、セフィロスは喉の奥で声も無く笑って、
ずるりとクラウドの口から引き抜いた。
「上の口は役に立たないからな。……下の口を使うしかないか」
クラウドの太ももを手で押し広げて思いっきり開かせる。
そして赤に近いピンク色の蕾に、容赦なく凶器を突き入れた。
「ひぁ…っ!!」
「なんだ、濡れているじゃないか。いやらしいクラウド……」
激しく突き上げようとして、ふと思いついた。
クラウドの弱いところを探るように腰を揺らして、見つけると執拗にソコばかり攻める。
するとクラウドの表情に、今までの苦悶とはまた違う色が浮かぶ。
やるせないような喘ぎ、熱っぽい吐息が漏れ出てくる。
「くくっ…ココ、感じるだろう?」
「…やぁん…はあぁん……あっ…!」
前立腺を狙うように突き上げていくと、腹部で擦れあっているクラウドのソレがぬるぬる
になってくる。言葉を話せずとも、したたるほどの愛液が「気持ちイイ」と教えてくれる。
「淫乱だな……クラウド、レイプされて感じるのか?」
「…あぁふ……あん…ひぃいん……」
セフィロスの奥底から、凶暴な欲望がひっきりなしに溢れ出してくる。
クラウドの艶姿がそうさせるのだ。
湧き上がる衝動のまま激しく抽送を繰り返してクラウドを貪り尽くす。
「ふふ…もっとだ、…もっと」
『もう…やめて……』
あまりの激しさに耐え切れずクラウドが繰り返し達しても、
セフィロスは立て続けに攻めたてる。セフィロス自身も何度かクラウドの中に吐き出して、
それでも行為を止められずに体勢を変えて突き上げ続ける。
「…っ……ひ……んんぅ…」
やがて喘ぎよがる体力も尽きてきたのか、
クラウドの動きが鈍くなってくるとセフィロスはクラウドの頬を殴りつけた。
「あぁ……ぁ…あ……」
「どうした…もっと叫べよ。もっと腰を振れ!」
『やめて……もう…クラウドにひどいことしないで……』
セフィロスはクラウドが気絶するたびに殴っては強引に目覚めさせた。
次第にクラウドの苦痛と快感の入り混じった表情を見たい為だけに殴りつけるようになった。
ゾクゾクと背筋を駆け上る快楽と歓喜に身を震わせながら。
「もっと鳴け!もっと!ははっ、壊れろ!壊れろ!」
『…もう、やめて……おねがい………』
第二章 終了
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