両耳を手でおさえてごらん
地鳴りのような音がするだろう?
それはおまえの血が流れる音
それはおまえ自身から生ずる
おまえ自身の音なのだよ。
Estuans interius ira vehemeti
いつからだろうか
その音を感じるようになったのは
Estuans interius ira vehemeti
大空洞にたどり着いたときからだろうか
あるいは、ライフストリームに落ちたときからだろうか
あるいは
私が生れ落ちたときからだろうか
(Furious inside Burning up with anger)
今も絶えずそれは響いている
常によせては返すそれはひどく潮騒に似ている
Sors immanis et inanis
それは何を訴えているのだろう
嘆いているようにも、苦しんでいるようにもみえる
水のごとくに静かな私のなかで
その音だけが苦く響く
Sors immanis et inanis
それはだれかの声だろうか
しかしライフストリームの意識は
いつしか私を避けるようになった
ごくわずかな者を除いて、例えばあの男
Veni, veni, venias ne me mori facias
止まない。止まない。あの音が止まない
病まないはずの私はいつしか助けを求めていた
ひとすじのライフストリームに
「おい、セフィロス。大丈夫か」
「あの音が止まない
いくら耳をふさごうとも」
「ここには、誰もいないよ。
もし何かがきこえるのだとしたら
それはあんた自身の声だ」
(Furious inside Burning up with anger)
(烈しき怒りと苦き思いを胸に秘めつ)
私の声?
ああ私は
オレは、こんなにも叫んでいたのか!
私のなかで
オレはこんなにも苦しみ全てを憎んでいたのだ!
(Fate is inhuman and cruel)
(恐ろしく、何の実もない運命よ)
クラウド、ようやくわかったんだ
ずっと自分の声を聞きながら聞こえていなかった
オレは全てが憎いんだ、オレ自身すらも
(Come away, I beg you. Don't kill me)
だから、終らせてほしい、おまえの手で
(Come away, I beg you. Don't kill me)
『来たれ、来たれ、愛しのひとよ
来なば焦がれて死のうものを……』
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